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アサガオの遺伝子の中には、ツルの伸びていく方向から見て反時計回り(これを「左巻き」と言います)に巻きつく遺伝子情報が含まれています。
具体的に言うと、ツルを構成している細胞の並び方が左巻きになるように、そのもととなるたんぱく質が合成されて、ツルが成長しているのです。
そのため、ツルを無理に逆の向きに巻きつけたまま固定しても、ツルの先端部分は左巻きに伸びていきます。
また、ツルを無理に逆の向きに巻きつけたことが原因で、アサガオが枯れてしまうことはありません。
では、ツルを巻く他の植物は、すべてアサガオと同じ左巻きなのでしょうか?答えは「いいえ」です。ツルの巻き方は、植物によってさまざまなのです。例えば、藤のツルは、アサガオとは逆の「右巻き」です。
ヘチマのツルは、右向きにも左向きにも巻きつきます。以前は、「ツルの巻き方は重力と関係がある」と言われていましたが、無重力の環境でも地上と同じ方向にツルを巻くことから、現在ではこの説は否定されています。

■台風の渦はどっち向き?
夏から秋にかけてひんぱんに発生する台風の渦の向きは、北半球では「左巻き」と決まっていますが、南半球では「右巻き」になります。
この台風の渦の向きは、地球の自転と深い関係があります。


 



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