バーチャル実験室 > 実験27

Q27 感熱紙はどうかわるかな?

正解は、「白色に変化」するでした!そのしくみとは?

感熱紙には、黒く発色する薬品(発色剤)と、発色させて色を留める薬品(顕色剤)、発色剤と顕色剤の化学反応を起こりやすくする薬品(増感剤)、薬品を均一になじませたり紙に接着するための薬品(保持剤)などが紙の片面に塗られています。これらの中で、発色に直接関わるのは発色剤と顕色剤です。 発色剤(ロイコ体)と顕色剤(プロトン(H+)供与体)はそれぞれ固体では無色ですが、熱を加えることで顕色剤が溶解して化学反応がおこり、無色だった発色体(ロイコ体)が色素体に変化します。

発色剤と顕色剤の反応例

重曹は化学式ではNaHCO3で表され、水に溶解するとアルカリ性を示します。
アルカリ性の重曹水溶液の中に発色した感熱紙を浸すと、色素体からプロトン(H+)がはずれるため、発色剤(色素)はもとの無色のロイコ体に戻ってしまいます。そのため、感熱紙は白色に変化します。

《注意》
感熱紙の種類や状態、重曹水溶液の濃さなどにより色の変化が出るまでに時間がかかったり、うまく色が変化しなかったりする場合があります。

シカ博士がお答えします

 バーチャル実験室のトップに戻る


コピーライト
関東化学株式会社