植物の代表的な色素にはpHで色が変化しないカロチノイド、ベタレイン、クロロフィルとpHで色が変化するフラボノイドの4種類があります。植物の様々な色は、これらの色素が単独、または共存して作り出されています。
ニンジンの色はカロチノイドの一種のβカロテン、スイカはカロチノイドの一種であるリコペン(日本ではドイツ語読みのリコピンもよく使われています)、イチゴはフラボノイドの一種であるアントシアニンという色素が多く含まれています。
ニンジンのβカロテンやスイカのリコペンはpHの影響を受けないので、アルカリ性である重曹を溶かしても色は変化しません。これに対し、イチゴの色素であるアントシアニンは酸性条件下で赤色、アルカリ性条件下で青色を示す性質があります。このため、イチゴの液に重曹を溶かした時、液が青色に変化したのです。
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