マヨネーズ、バター、マーガリンは、どれも水分と油からできています。なぜ、マヨネーズだけが電気を通すのでしょうか。
本来、水と油は混ざり合わないものです。油の中に水が、または水の中に油が分散した状態を「乳化」といい、乳化した液をエマルションといいます。マヨネーズ、バター、マーガリンはエマルションです。
乳化した状態をつくるには、乳化剤が必要になります。乳化剤は水になじみやすい部分(親水基)と油になじみやすい部分(親油基)を持つ物質で、マヨネーズでは卵黄に含まれるレシチンがその役割を果たします。レシチンが親水基を外側に、親油基が植物油を取り囲むことによって、酢の中で油が安定に分散した水中油滴型(O/W型)のエマルションを作ります。酢は電気を通しますから、豆電球は光るのです。
バターではモノグリセライド、マーガリンでは大豆レシチンなどが乳化剤の役割をして、どちらも油の中に水が分散した油中水滴型(W /O型)のエマルションを作ります。油は電気を通さないので、豆電球は光らないのです。
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