食塩がもう溶けない食塩水に砂糖を加えたら、どうなるかな?

正解は、「溶ける」でした!そのしくみとは?

食塩(NaCl)は、ナトリウムイオン(Na+)と塩化物イオン(Cl-)からできています。NaClの結晶を水に入れると、図1のように結晶表面のNa+は水分子(H2O)の酸素原子に、Cl-は水分子の水素原子に囲まれて結晶から離れ、溶けていきます(この現象を水和といいます)(図1)。

砂糖(ショ糖)は、水に似ている-OHという極性を持つ構造(ヒドロキシル基)をたくさん持っています。ショ糖の結晶を水にいれると、この-OHが水分子と水素結合して水和し、結晶から離れて溶けていきます(図2)。
物質が水に溶ける最大量は決まっており、20℃の水100gに食塩は36g、ショ糖は約200g溶かすことができます。
食塩とショ糖はそれぞれ全く異なる仕組みで水和して溶けていること、ショ糖は水によく溶ける物質であることから、食塩の影響を受けずにショ糖は溶けることができるのです。

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