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危険・有害性を示す警告表示

危険・有害性を示す警告表示

製品を安全にご使用いただけるよう「危険有害性」を示す絵表示(以下、シンボルマーク)を表記することがあります。このシンボルマークはGHS分類基準に基づいています。海外製品については、その原産国の分類基準に従ったシンボルマークが用いられます。
試薬は、試験室や研究室などで専門家が使用することを想定した仕様になっています。限られたスペースの試薬ラベルに表示できる記載事項は最低限の情報であり、法律により規定される場合をのぞき、詳細な注意事項を省略することがあります。また現時点では、危険有害性の知見が得られていない物質も数多く存在しますので、現状で法的規制を受けていない物質についても、その取扱いには十分にご注意ください。

GHS対応ラベルの一例
GHS対応ラベルの一例

GHSにもとづくシンボルマークの表示

GHS対応SDSの一例
GHS対応SDSの一例

GHSとは、The Globally Harmonized System of Classification and Labelling of Chemicalsの略称で、「化学品の分類および表示に関する世界調和システム」と訳されます。化学物質の危険有害性について、その分類および表示方法を国際的に統一し、労働者・消費者・輸送関係者などの使用者が、安全に化学品を扱うことができるよう配慮した仕組みで、2003年3月に国連より勧告・公表されました。
人々の安全と健康を確保し、環境を保護することを目的として、製品ラベルや安全データシート(SDS)には、危険有害性の内容を示すシンボルマークや注意喚起語などが記載されます。

シンボルマーク(GHS対応)

シンボルマーク 有害性情報と危険有害性クラス
熱や火花にさらされると爆発する恐れがある 熱や火花にさらされると爆発する恐れがある
  • 爆発物(不安定爆発物, 等級 1.1~1.4)
  • 自己反応性化学品(タイプA, B)
  • 有機過酸化物(タイプA, B)
空気、熱や火花にさらされると発火する恐れがある 空気、熱や火花にさらされると発火する恐れがある
  • 可燃性ガス(区分1)
  • 自然発火性ガス
  • エアゾール(区分1, 区分2)
  • 引火性液体(区分1~3)
  • 可燃性固体
  • 自己反応性化学品(タイプB~F)
  • 自然発火性液体
  • 自然発火性固体
  • 自己発熱性化学品
  • 水反応可燃性化学品
  • 有機過酸化物(タイプB~F)
  • 鈍性化爆発物
他の物質の燃焼を助長する恐れがある 他の物質の燃焼を助長する恐れがある
  • 酸化性ガス
  • 酸化性液体
  • 酸化性固体
高圧ガスを表しており、ガスが圧縮または液化されて充填されている熱したりすると膨張して爆発する可能性がある 高圧ガスを表しており、ガスが圧縮または液化されて充填されている
熱したりすると膨張して爆発する可能性がある

  • 高圧ガス
接触した金属または皮膚等を損傷させる恐れがある 接触した金属または皮膚等を損傷させる恐れがある
  • 金属腐食性化学品
  • 皮膚腐食性
  • 眼に対する重篤な損傷性
飲んだり、触ったり、吸ったりすると急性的な健康被害が生じ、死にいたる場合がある 飲んだり、触ったり、吸ったりすると急性的な健康被害が生じ、死にいたる場合がある
  • 急性毒性(区分1~3)
急性毒性、皮膚刺激性、眼刺激性、皮膚感作性、気道刺激性、麻酔作用の健康有害性がある 急性毒性、皮膚刺激性、眼刺激性、皮膚感作性、気道刺激性、麻酔作用の健康有害性がある
  • 急性毒性(区分4)
  • 皮膚刺激性(区分2)
  • 眼刺激性(区分2A)
  • 皮膚感作性
  • 特定標的臓器毒性(単回ばく露)(区分3)
  • オゾン層への有害性
短期または長期に飲んだり、触ったり、吸ったりすると健康被害を引き起こす恐れがある 短期または長期に飲んだり、触ったり、吸ったりすると健康被害を引き起こす恐れがある
  • 呼吸器感作性
  • 生殖細胞変異原性
  • 発がん性
  • 生殖毒性(区分1, 区分2)
  • 特定標的臓器毒性(単回ばく露)(区分1, 2)
  • 特定標的臓器毒性(反復ばく露)(区分1, 2)
  • 誤えん有害性
環境に放出すると水生環境(水生生物及びその生態系)に悪影響を及ぼす場合がある 環境に放出すると水生環境(水生生物及びその生態系)に悪影響を及ぼす場合がある 
  • 水生環境有害性 [短期(急性)区分1、長期(慢性) 区分1、長期(慢性) 区分2]

注意喚起語

注意喚起語は、危険有害性の程度に応じて「危険」、「警告」の2種類が表示されます。「危険」は「警告」に比べ、より危険有害性のレベルが高い場合に用いられます。危険有害性が低い場合には、注意喚起語が記載されないこともあります。

危険有害性情報

危険有害性情報は、危険有害性の性質とその程度を示すもので、GHS文書によって文言が決められています。

注意書き

注意書きは、当該製品を安全に使用するための注意事項を示すもので、GHS文書に順じて記載しています。