シカジーニアス® 毒素遺伝子検出キット（C. difficile用）

Clostridium difficile (Clostridioides difficile)は、抗菌薬関連下痢症・腸炎の主要な原因菌であり、医療関連感染の点から重要です。本菌が産生するtoxin Aおよびtoxin Bは、その病原性に大きな役割を果たしています。加えて、PCR-ribotype 027(BI/NAP1/027)株や、PCR-ribotype 078株などのbinary toxin産生株は欧米では高病原性株として知られ、binary toxinの臨床的意義が注目されています。
本キットは、国立感染症研究所との共同研究の成果から開発された3種類のPCRを用いて、①toxin B産生株の推定同定、②toxin A陽性toxin B陽性株かtoxin A陰性toxin B陽性株かの推定同定、③binary toxin産生株の推定同定をそれぞれ行うことができます。

特徴

• toxin A、toxin B、binary toxin産生株の推定同定が行えます。
• 標準的なサーマルサイクラーで使用可能です。

キット構成（30回）

＊AptaTaq DNA Master（5×Conc.）は、Roche Diagnostics K.K.の商品です。
＊2 Toxin A陽性toxin B陽性binary toxin陰性のC. difficileより抽出したDNA。
＊3 Toxin A陰性toxin B陽性binary toxin陰性のC. difficileより抽出したDNA。
＊4 Toxin A陽性toxin B陽性binary toxin陽性のC. difficileより抽出したDNA。

操作手順

1. C. difficileを分離
2. DNA抽出^*を行い、テンプレートDNAを調製
3. PCR
4. アガロースゲル電気泳動
5. バンドパターンの読み取り
6. 判定

＊DNA抽出法に関しては、添付文書をご参照ください。

PCRのフロー

こちらのフローチャートに沿って、各種遺伝子の同定を行ってください。

電気泳動例

M：100 bpラダー
P1：陽性コントロールDNA1 （試薬 F）
P2：陽性コントロールDNA2 （試薬 G）
P3：陽性コントロールDNA3 （試薬 H）
N：陰性コントロール（試薬 I）

操作上の注意点

• CR-2で1,266 bpおよび714 bpのいずれのPCR産物も得られない場合でも、toxin Aを産生する菌株があります。この場合はtoxin Aの産生性は推定できません。
• PCR-1については、C. sordelliiのlethal toxin（LT）遺伝子がtoxin B遺伝子とほぼ同じサイズの増幅産物として検出され、区別できない可能性があります。また、PCR-3については、C. perfringens Ｅ型のiota toxin遺伝子がbinary toxin遺伝子とほぼ同じサイズの増幅産物として検出され、区別できない可能性があります。
• 本製品は試験研究用として販売しております。ヒトや動物を対象とした医療や臨床診断の目的には使用できません。

製品一覧

製品番号	製品名	保存温度	規格	包装	詳細
08115-96	ｼｶｼﾞｰﾆｱｽ 毒素遺伝子検出ｷｯﾄ(C. difficile用)	冷凍	分子生物学用	1pack(30回分)
08178-96	ｼｶｼﾞｰﾆｱｽ DNA抽出試薬	冷蔵	分子生物学用	1pack(120回分)

★本キットは、国立感染症研究所との共同研究の成果から開発されました。
★他メーカーの商品に関するライセンスについては、各メーカーにご確認ください。
★製品の仕様は、製品の改良のため変更する場合がございます。あらかじめご了承ください。
・「法律」,「SDS」,「在庫」など詳細情報は、[Cica-Webで確認]ボタンをクリックいただきご確認いただけます。
・試薬のご購入とご使用に際して

パンフレット

シカジーニアス® 毒素遺伝子検出キット（C. difficile用)

取扱説明書

毒性遺伝子検出キット(C.difficile用)

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