シカジーニアス® カルバペネマーゼ遺伝子型検出キット２

カルバペネムは幅広い抗菌スペクトルを示し、強い抗菌活性を持つ薬剤です。近年、カルバペネム系抗菌薬に耐性を持つカルバペネム耐性腸内細菌科細菌（Carbapenem Resistant Enterobacteriaceae：CRE）の増加が世界的な問題となっています。また、カルバペネマーゼ産生腸内細菌科細菌（Carbapenemase Producing Enterobacteriaceae：CPE）の中には、従来の培養法では検出が難しいステルス型CREが存在し、日常的な対策の必要性が高まってきています。
本製品は、広島大学 院内感染症プロジェクト研究センター鹿山先生、菅井先生、大毛先生との共同研究の成果を用いて開発された製品です。1検体につき2種類のマルチプレックスPCRを行うことで、従来品で検出が可能であった代表的なカルバペネマーゼ遺伝子型5種類の検出に加え、カルバペネマーゼ型GES遺伝子グループの検出、IMP-6遺伝子の鑑別が可能になりました。

特徴

• IMP-1、VIM、KPC、NDM、OXA-48、カルバペネマーゼ型GESの遺伝子グループの検出、IMP-6遺伝子の鑑別が可能です。
• 一般的なサーマルサイクラーで、約3時間で検出可能です。
• PCR条件は当社AmpC遺伝子型検出キット、ESBL遺伝子型検出キット２と同一です。

キット構成（30回）

＊AptaTaq DNA Master（5×Conc.）は、Roche Diagnostics K.K.の商品です。

操作手順

1. カルバペネマーゼ産生疑いの菌を分離
2. DNA抽出を行い、テンプレートDNAを調製
3. 2種類のマルチプレックスPCR
4. アガロースゲル電気泳動
5. バンドパターンの読み取り
6. 判定

検出対象遺伝子とその増幅サイズ

電気泳動例

100：100 bp DNAラダー、 P： ポジティブコントロール（ 試薬E） 、
1：IMP-1陽性菌株、2：VIM陽性菌株、
3：カルバペネマーゼ型GES陽性菌株、4：ESBL型GES陽性菌株、
5：KPC陽性菌株、6：NDM型陽性菌株、
7：OXA-48型陽性菌株、8：IMP-6陽性菌株、
N: ネガティブコントロール（TE緩衝液）

操作上の注意点

• 本キットでカルバペネマーゼ遺伝子が検出されても、遺伝子の変異や発現等の影響で、抗菌薬に耐性を示さない場合があります。
• 本キットでは、一部検出できないカルバペネマーゼ遺伝子があります。また、適用範囲の遺伝子型であっても、亜型によっては検出できない場合があります。
• 本キットでは、G170N または G170S の変異を持つGES 遺伝子をカルバペネマーゼ型GES 遺伝子、それ以外をESBL 型GES 遺伝子と表現しています。
• 電気泳動の緩衝液は、TAE 緩衝液をご使用ください。
  TBE 緩衝液を使用した場合、非特異的バンドが検出される場合があります。
• 本製品は試験研究用として販売しております。ヒトや動物を対象とした医療や臨床診断の目的には使用できません。

製品一覧

製品番号	製品名	保存温度	規格	包装	詳細
08158-96	ｼｶｼﾞｰﾆｱｽ ｶﾙﾊﾞﾍﾟﾈﾏｰｾﾞ遺伝子型検出ｷｯﾄ2	冷凍	分子生物学用	1pack(30回分)
08178-96	ｼｶｼﾞｰﾆｱｽ DNA抽出試薬	冷蔵	分子生物学用	1pack(120回分)

★本製品は、広島大学 院内感染症プロジェクト研究センターとの共同研究の成果を用いて開発された製品です。
★他メーカーの商品に関するライセンス・パテントについては、各メーカーにご確認ください。
・「法律」,「SDS」,「在庫」など詳細情報は、[Cica-Webで確認]ボタンをクリックいただきご確認いただけます。
・試薬のご購入とご使用に際して

パンフレット

シカジーニアス® カルバペネマーゼ遺伝子型検出キット２
遺伝子検出関連製品ガイド

取扱説明書

カルバペネマーゼ遺伝子型検出キット２

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