シカジーニアス® 病原遺伝子検出PCRキット（下痢原性大腸菌用）２

下痢原性大腸菌（Diarrheagenic E. coli）は、ヒトに腹痛・下痢症を引き起こす大腸菌の総称であり、性質や症状 の違いにより5種類および他の下痢原性大腸菌に分類されます。 また、近年、大腸菌と近縁の下痢症起因菌であ るEscherichia albertii (E. albertii)を原因とする食中毒や集団感染事例がたびたび発生しております。
本製品は、マルチプレックスPCR 法により、下痢原性大腸菌のうち主な5 種類であるEHEC/VTEC (腸管出血性/ ベロ毒素産生性大腸菌)、EPEC(腸管病原性大腸菌)、ETEC(腸管毒素原性大腸菌)、EIEC(腸管侵入性大腸菌)、 EAggEC（腸管凝集付着性大腸菌）およびE. albertiiの病原性に関わる遺伝子を同時に検出できます。

特徴

• 2種類のプライマーミックスを用いて、大腸菌および E. albertii の菌種特異的遺伝子と7種類の病原性因子*1 を同時に、かつ区別して検出できます。
  *1 病原性因子：ベロ毒素1, 2 型(VT1, 2)遺伝子(stx1, 2)、 耐熱性エンテロトキシン(ST)遺伝子(est)、易熱性エンテロトキシン(LT)遺伝子(elt)、インチミン遺伝子(eae)、凝集付着性関連因子(aggR)、腸管侵入性関連因子(invE)
• 検出結果を数値化することで、判定結果を明確化できます。
• ポジティブコントロール等、PCRに必要な試薬が同梱しています。
• インターナルコントロールの検出結果から、PCR阻害の有無を確認できます。

キット構成（30回）

＊AptaTaq DNA Master（5×Conc.）は、Roche Diagnostics K.K.の商品です。

操作手順

1. 増菌・分離培養
   菌株を単離する
2. DNA抽出
   シカジーニアス®DNA抽出試薬を用いてテンプレートDNAを調製する
3. PCR
   2種類のマルチプレックスPCRを行う
4. 電気泳動
   アガロースゲル電気泳動を行う
5. 検出
   臭化エチジウム溶液で検出し、PCR断片を検出する
6. 判定
   専用の計算シートに結果を入力し、病原型の判定を行う

検出対象遺伝子とその増幅サイズ

本キットでは、
* 志賀赤痢菌が保有する志賀毒素遺伝子も stx1として検出します。
* E.albertii が保有する stx2f バリアントも stx2 として検出します。
* Citrobactor 属が保有する eae も検出します。
* est のブタ型 (STp) とヒト型 (STh) の両方を検出します。
* 赤痢菌の大半が保有している uidA も検出するため、赤痢菌と大腸菌を区別することができません。

合計ポイントと病原型（大腸菌の場合）

電気泳動のパターン

M：100 bp DNA Ladder,　P：ポジティブコントロール ,　1：E. coli ATCC 35150 (EHEC/VTEC),　
2：E. coli ATCC 43887 (EPEC),　3：E. coli ATCC 35401 (ETEC),　4：E. coli NCTC 11603 (ETEC),　
5：E. coli 分離株 (EAggEC),　6：E. coli ATCC 43893 (EIEC),　7：E. coli ATCC 11775 ( 非病原性 ),　
8：E. albertii 分離株 (stx2f 陽性 ),　9：E. albertii LMG 20976, 　10：Citrobacter freundii ATCC 8090,　
N：ネガティブコントロール (TE 緩衝液 )

解析結果

製品一覧

製品番号	製品名	保存温度	規格	包装	詳細
08377-96	ｼｶｼﾞｰﾆｱｽ 病原遺伝子検出PCRｷｯﾄ(下痢原性大腸菌用)2	冷凍	分子生物学用	1pack(50回分)
08178-96	ｼｶｼﾞｰﾆｱｽ DNA抽出試薬	冷蔵	分子生物学用	1pack(120回分)

・「法律」,「SDS」,「在庫」など詳細情報は、[Cica-Webで確認]ボタンをクリックいただきご確認いただけます。
・試薬のご購入とご使用に際して

パンフレット

シカジーニアス® 病原遺伝子検出PCRキット（下痢原性大腸菌用）
遺伝子検出関連製品ガイド

取扱説明書

病原遺伝子検出PCRキット(下痢原性大腸菌用)

計算シート（ZIPファイル、エクセル）

解析用エクセルシート

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